VPN接続、これで安心!初心者さんのための接続確認ガイドと安全なインターネットの使い方
はじめに
VPNサービスを契約して、パソコンやスマートフォンに専用のアプリを入れた後、「これでちゃんと安全になっているのかな?」「VPN接続はできているのかな?」と少し不安に感じることはありませんか。特に、インターネットのことにあまり詳しくない方にとっては、目に見えない「接続」という状態が分かりにくく、心配になることもあるかと思います。
この記事では、VPNの接続が正しくできているかどうかを、誰でも簡単に確認できる方法をご紹介します。また、VPN接続が確認できた後、さらに安心してインターネットを使うためのヒントもお伝えします。
VPN接続、本当にできているか不安になるのはなぜ?
VPNは、インターネット上の通信を「トンネル」のようなもので覆い隠し、安全に送受信するための仕組みです。(VPNの基本的な仕組みについては、別の記事で詳しく解説しています。)この「トンネル」は目に見えないため、本当にそれが機能しているのか、普段のインターネット利用と何が違うのかが分かりづらいと感じる方がいらっしゃいます。
また、VPNアプリの画面に「接続中」と表示されていても、それが本当に正しく機能しているのか、技術的な知識がないと判断しにくい場合もあります。特に、大切な個人情報や家族のプライバシーを守るためにVPNを使いたいと考えている方ほど、「きちんと接続できているか」という点が気になるのは当然のことです。
VPN接続ができているか確認する簡単な方法
VPN接続ができているかどうかを確認する最も簡単な方法はいくつかあります。ここでは、普段お使いのパソコンやスマートフォンで試せる方法をご紹介します。
1. デバイスの設定画面で確認する
ほとんどの場合、VPNアプリが正しく動作していると、お使いのデバイスの設定画面にその状態が表示されます。
- Windowsの場合: 画面右下のタスクバーにあるネットワークアイコン(Wi-FiマークやLANケーブルのマーク)をクリックすると、ネットワークの状態が表示されます。VPNに接続している場合は、「VPN」または「VPN接続」といった項目が表示され、「接続済み」のような状態になっていることが多いです。
- Macの場合: 画面上部のメニューバーにVPNサービスのアイコンが表示されることがあります。そのアイコンをクリックするか、システム設定(またはシステム環境設定)を開き、「ネットワーク」の項目を確認すると、VPN接続の状態が表示されているはずです。
- iPhone/iPad(iOS)の場合: 「設定」アプリを開き、「VPN」の項目を見てみましょう。VPN接続が有効になっている場合は、「接続済み」と表示されます。また、画面上部のステータスバーに「VPN」というマークが表示されていることでも確認できます。
- Androidスマートフォンの場合: 「設定」アプリを開き、「ネットワークとインターネット」または「接続」などの項目から「VPN」を探してください。接続中のVPNが表示され、「接続済み」のような状態になっていることを確認できます。画面上部の通知バーにも鍵のマークやVPNのアイコンが表示されることが多いです。
2. 専用のウェブサイトでIPアドレスを確認する
インターネットに接続しているデバイスには、「IPアドレス」というインターネット上の住所のようなものが割り当てられています。通常、このIPアドレスはご自宅のインターネット回線や、接続しているWi-Fiの提供元によって決まります。
VPNに接続すると、このIPアドレスがVPNサーバーのある場所のものに変わります。これを確認できるウェブサイトがあります。
- VPNをオフにした状態で、IPアドレス確認サイト(例: 「確認くん」などで検索して見つかるサイト)にアクセスします。そこに表示されているIPアドレスや場所を控えておきます。
- VPNをオンにした状態で、もう一度同じIPアドレス確認サイトにアクセスします。
- VPNが正しく機能していれば、表示されるIPアドレスや場所が、VPNをオフにした時とは変わっているはずです。通常、VPNサービスが提供しているサーバーの場所(例えば「日本」「アメリカ」など)が表示されることが多いです。
この方法でIPアドレスが変わっていることが確認できれば、あなたのインターネット通信はVPNの「トンネル」を通って送受信されている、つまりVPN接続が正しく機能していると考えられます。
接続が確認できたら次にすること:安全に利用するためのヒント
VPN接続が無事に確認できたら、安心してインターネットを利用できます。さらに安全性を高めるために、いくつか知っておくと良いヒントがあります。
VPNがONになっている時の注意点
- 通信速度が少し遅くなる場合がある: VPNは通信を暗号化したり、別のサーバーを経由したりするため、通信速度がわずかに遅くなることがあります。動画視聴や大容量ファイルのダウンロードなどで遅く感じたら、一時的にVPNをオフにすることも検討できますが、セキュリティが必要な作業の際は接続を維持することが大切です。
- ウェブサイトの表示が変わることがある: アクセス元の国や地域によって表示内容が変わるウェブサイト(ニュースサイトやショッピングサイトなど)では、VPNサーバーの場所に応じた情報が表示されることがあります。
どんな時にVPNを使うと良いか
常にVPNをオンにしておくのが最も安全ですが、特に以下のようなシーンではVPNを利用することをおすすめします。
- 公共の無料Wi-Fiを使う時: カフェ、空港、ホテルなどの無料Wi-Fiはセキュリティが弱い場合が多く、個人情報が盗み見られる危険があります。VPNを使うことで、通信が暗号化され、安全性が高まります。
- 自宅で個人情報や大切な情報をやり取りする時: オンラインショッピングでのカード情報入力、ネットバンキングでの取引、個人情報を含むメールの送受信など、プライバシーに関わる情報を扱う際にはVPNで通信を保護しましょう。
- お子様がインターネットを使う時: お子様の通信もVPNで保護することで、通信内容の盗み見を防ぎ、より安全な環境を提供できます。
- インターネットの広告追跡を減らしたい時: VPNを使うことでIPアドレスが隠れるため、ウェブサイトの閲覧履歴に基づいたしつこい追跡広告を減らす効果が期待できます。
定期的に接続状況を確認する習慣
時々、先ほどご紹介した方法でVPN接続ができているか確認する習慣をつけると安心です。特に、デバイスを再起動した後や、自宅以外のネットワーク(公共Wi-Fiなど)に接続する際には、VPNが正しく機能しているかチェックしてみるのが良いでしょう。
多くのVPNアプリには、「自動接続機能」や「キルスイッチ機能」があります。自動接続を設定しておけば、インターネットに接続した際に自動的にVPNもオンになるので、つけ忘れを防ぐことができます。キルスイッチ機能は、万が一VPN接続が切れてしまった場合にインターネット通信自体を遮断する機能で、データがVPNを通らずに流出するのを防いでくれます。これらの機能を活用することも、安心してVPNを使うためのヒントになります。
まとめ
VPNの接続ができているか不安に感じていた方も、この記事でご紹介した簡単な方法で、ご自身のVPNが正しく機能しているか確認できるようになったのではないでしょうか。
目に見えないVPNの働きを理解し、接続状態を確認できるようになることは、インターネットを安全に使うための大切な一歩です。ご紹介した接続確認方法や、VPNを安全に使うためのヒントを参考に、ご家族皆様で安心してインターネットを楽しんでください。もし分からないことがあれば、VPNサービスのサポートに問い合わせてみるのも良い方法です。