はじめてのVPN

【初心者向け】VPNが大切な情報を守る理由:『暗号化』ってなあに?

Tags: VPN, 暗号化, セキュリティ, プライバシー, 初心者

インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなりました。調べ物をしたり、友達と連絡を取り合ったり、お子様が勉強やゲームに使ったりと、とても便利ですね。その一方で、インターネットを使う上で「セキュリティって大丈夫かな?」「誰かに見られていないか心配」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。

特に、オンラインショッピングで住所やクレジットカードの情報を入力したり、ネット銀行で手続きをしたり、お子様が個人情報を入力する可能性のあるサイトを見たりする際には、不安になることもありますよね。

実は、インターネットでやり取りされる情報は、何もしないと「封筒に入っていないお手紙」のように、誰でも見ようと思えば見えてしまう可能性があります。駅やカフェなどの公共Wi-Fiはもちろん、ご自宅のWi-Fiであっても、全く安全とは言い切れないケースもあるのです。

あなたのインターネット通信は「丸見え」の危険がある

例えるなら、インターネットで送受信する情報は、郵便ポストに入れる「普通のはがき」のようなものです。はがきに書かれた内容は、郵便局の人が読もうと思えば読めますし、配達の途中で誰かの目に触れる可能性もゼロではありません。

これと同じように、あなたがインターネットで見ているウェブサイト、入力したIDやパスワード、送受信したメールの内容などが、悪意のある第三者に見られてしまう危険性があるのです。特に公共Wi-Fiでは、同じWi-Fiを使っている人が、他の人の通信を「覗き見」しようとする試みも報告されています。

ご自宅のWi-Fiも、設定が甘い場合や古い機器を使っている場合などは、外から不正にアクセスされてしまうリスクがないとは言い切れません。もし、このような形であなたの情報が見られてしまったら…考えただけでも怖いですよね。

VPNが情報を守る『暗号化』の仕組み

ここで役に立つのがVPNです。VPNは、あなたのインターネット通信を、例えるなら「丈夫なカギがかかった、中身の見えない箱に入ったお手紙」のようにして送受信する仕組みを持っています。

この「中身の見えない箱に入れる」ことを、専門用語で「暗号化(あんごうか)」と呼びます。

暗号化とは、元の情報(あなたが送りたいデータ)を、規則に従って全く別の、意味の分からない文字列に変換してしまうことです。たとえ途中で誰かがそのデータを手に入れたとしても、正しい「カギ」(暗号を元に戻すための特別な情報)を持っていなければ、元の情報を読み取ることはできません。

VPNを使うと、あなたのパソコンやスマートフォンからインターネットの出口までの間に、この「暗号化」された専用の「トンネル」を作るイメージです。このトンネルの中を通るデータはすべて暗号化されているので、たとえトンネルの途中で第三者がデータを傍受しても、中身を見ることはできないのです。

暗号化によって守られる大切な情報

VPNによる暗号化は、具体的に以下のようなあなたのプライベートな情報を守ってくれます。

特に、お子様がインターネットを使う際に、意図せず個人情報を入力してしまったり、危険なサイトにアクセスしてしまったりするリスクを考えると、家庭でのインターネット通信全体を保護する暗号化は非常に重要と言えます。

VPNを使えば難しい設定は不要なことが多いです

VPNサービスを契約し、お使いのデバイスに専用のアプリやソフトウェアをインストールすれば、多くの場合、自動的にこの暗号化された安全な通信が開始されます。難しいネットワークの設定などを自分で入力する必要はほとんどありません。

ボタン一つでVPNをオン・オフできるサービスがほとんどですので、「インターネットを使うときはVPNをオンにする」という習慣をつけるだけで、大切な情報を守ることができます。

まとめ:暗号化はインターネットの安心の第一歩

VPNの『暗号化』は、あなたのインターネット通信を第三者から守るための、見えないけれども非常に強力なカギのようなものです。この仕組みがあるからこそ、私たちはインターネット上でプライベートな情報を含んだやり取りを安心して行えるようになります。

ご家族皆様が安全にインターネットを利用するために、VPNによる「暗号化」を活用することは、とても有効な対策の一つです。難しそうと感じる必要はありません。まずはVPNサービスについて知ることから始めてみましょう。それが、家庭でのインターネット利用における安心への大切な第一歩となります。